みどころ

特別展「人体」は、先人たちの飽くなき探究の歴史と功績、そして最先端の研究という二つの軸を通して、人体研究の今と昔を皆様に紹介します。
こちらのページではそんな本展のみどころを少しだけご紹介。いかに「人体」という永遠の謎がレオナルド・ダ・ヴィンチや現在の最先端の医学研究者たちを虜にしてきたかをお伝えします。最も身近でありながら、最も奥深い、人体の世界をお楽しみください。

ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチといえば、「モナ・リザ」などの名画を思い浮かべる方も多いはず。そんなダ・ヴィンチですが、実は人体を描くための理解を求めて人体解剖を行い、多くの人体解剖図を遺したことでも有名です。この解剖手稿からは、彼が自ら人体の構造を説明することにのめりこみ、考えを巡らせた痕跡を見て取ることができます。

アンドレアス・ヴェサリウスは、16世紀の医学・解剖学者。現在のように防腐処理のなかった当時、迅速かつ正確に自ら人体解剖を行い、従来の伝統にとらわれず自分の目で観察したままの人体の姿を解剖図譜『ファブリカ』に描き出しました。医学関係者なら知らぬ者はいない革命的な書物の初版本(1543年)を展示します。

アンドレアス・ヴェサリウス

『ファブリカ』
1543年 広島経済大学

人体の構造について学ぶには、解剖を通して自分の目で見て学ぶことが不可欠です。しかし、人体解剖は誰しもが容易にできることではありません。
その代わりとして、各地で精巧な人体模型が数多くつくられました。その精密さは、現代に生きる私たちが見ても目を見張るほど。特に18世紀以降ヨーロッパで作製され、博物館や教育機関で用いられたワックスモデルは、詳細な解剖技術と精緻な造形技術がつくり上げた精密な芸術品ともいえるものです。

女性の頭部、胴体の解剖模型
1850-1900年 ブールハーフェ博物館
©Rijksmuseum Boerhaave, Leiden V09106